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2015 北海道博物館

2015.07.16

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新たに生まれ変わった「北海道博物館」は、「北海道開拓記念館」と「北海道立アイヌ民族文化研究センター」が統合してできた博物館です。「北海道開拓記念館」は1971年に北海道百年記念事業の一環でオープンし、北海道開拓の中で生み出された文化財を中心に様々な歴史資料を収集保存、調査研究し、北海道の歴史と先人の遺産を後世に伝える役割を果たしてきました。一方の「アイヌ民族文化研究センター」はアイヌの歴史と文化の調査研究などを目的に1994年にオープンし、アイヌ文化の普及に努めてきました。

「北海道開拓記念館」は1992年にも展示物を全面改訂したことがありますが、それから20年以上が経過。開館40年以上を経て老朽化したこともあり、施設の改修とともに展示の改定、「アイヌ民族文化研究センター」と組織統合したうえでリニューアルオープンしました。

「北海道博物館」は北海道の中核的博物館として道内各地の博物館と連携するほか、北海道の自然・文化・歴史に関する総合的な研究機関として、また、約30名の学芸員と研究職員を擁し、身近な相談窓口として道民の知りたいという気持ちに答えていく方針で、名実ともに北海道を代表する博物館となります。身近な存在として愛着を持ってもらおうと「森のちゃれんが」という愛称が付けられており、新ロゴマークが札幌市立大学デザイン学部武田ゼミ学生9名によって考案されています。では「北海道博物館」となったことで何が変わったのでしょうか。このたびのリニューアルで、建物は元北海道開拓記念館をそのまま活用し、館内だけを一新しました。施設面では、バリアフリーに対応し、ゆったりと楽しめるように工夫が施されました。

総合展示は1階と2階の3,000m2で、大きく2つのコンセプトにわかれているのがポイントの一つです。一つは「極東アジアの中の北海道」。日本の中では北のはずれに位置する北海道ですが、広い視野で見ると北東アジアの中では南の暖かい島ともいえます。もう一つは「自然と人とのかかわり」で、自然の営みと人の営みを別々の視点で見るのではなく、自然と人との関わり合いを知るよう促される展示となっています。

その2つのコンセプトをもとに、北海道の自然・歴史・文化を物語る5つのテーマが展開されます。北海道開拓記念館ではこれまで通史で展示してきたものを、テーマ別に整理しなおしたのが最大のポイントとなっています。各テーマは回廊で結ばれて観覧順序を自由に選べるようにしたり、模型・ジオラマ・映像装置も活用しながら、めりはりがあってわかりやすく、ワクワクする展示に生まれ変わりました。それではその一部をテーマごとにご紹介しましょう。

 

ソーコムではグラフィックを担当させていただきました。北海道が元気になりますように。

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